米国高値更新、日経21年ぶりの高値を考える

米国株も日経平均も好調です。

果たしてこれが続くかどうか、が焦点になります。

日米の株価に過熱感はあるのか

自分には今の相場に過熱感を感じることができません。

いつもマーケットが天井を打つときの感じがどうしても感じられません。

感じるかどうか、というのは感覚の問題なので、そう言われても、という話になりますね。

一応自分がどうして過熱感を感じていないのか、まとめてみました。

過熱感を感じない理由

自分が過熱感を感じていない理由は日米で少し違います。

米国株は、オプション市場のSkewの動き、および金利の動きが理由になっています。

日経平均は、日銀の動き、個人投資家の動きが理由になっています。

米国株の場合

米国株は史上最高値を更新しています。

ただし高値警戒感を持ちながら、高値更新をしているのではないか、と考えています。

一つ目はCBOE Skew Indexが高水準であることです。

これはプットとコールの割高割安を表す指数です。

Skew Indexはプットが割高な水準に高止まりを続けています。

これはダウンサイドに対する警戒感の表れと考えられます。

CBOE Skew Indexとリーマンショック時と現在の違いについてはこちらから

VIXを恐怖指数というのはそろそろやめませんか

2017.09.23

また米国金利はやっと上昇基調に転じ始めていますが、まだ低い状況です。

米国10年債で2.4%から2.6%を明確に越えるかどうかがポイントと考えていますが、2.3%付近を依然うろうろしている状況です。

完全に逆相関になっています。

米国の株高、もしくはグローバルな株高の一番の背景は米国の長期金利が低いことだと考えています。

正直、米国金利が上がり始めてからが本当の勝負です。

現時点では金利上昇は緩やかなペースというのがコンセンサスです。

短期の金利がゆっくりと上がる予想であれば、長期金利もそれほど急激な上昇にはならないでしょう。

米国長期金利がゆっくりとした動きであれば、米国株の調整もゆっくりともみ合いながら時間をかけてのものになると考えています。

これが現時点でのメインシナリオです。

今後、金利が上がった場合でもあまり心配はしていません。

確かに、金利が上がっていくにも関わらず、それでも株高が続くなら、その後に大きな暴落もありえるのでその場合は要注意です。

ただしこの暴落シナリオも可能性は低いと考えています。

金利が急激に上昇するなら、FRB含め各国中央銀がその重要性を理解しているので、再び金利の舵取りを始めると考えるからです。

金利が上がったとしてもコントロールされたものになる可能性が高いので、それに合わせて健全な調整が株価に入るなら、株価も金利もソフトランディングになると考えているからです。

今の米国長期金利の動きを見ていると、今年の年末くらいからはマーケットの焦点が今以上に米国の長期金利にシフトする可能性が高いと考えています。

金融市場がコントロールされる前提でいても、コントロールしきれなかったことは過去何回もあります。

みんなの前提が崩れるからブラックスワンと呼ばれる暴落になるわけですが・・・。

万一、米国長期金利のボラティリティが高いマーケットになった場合には、過熱感とは別のところで本格的に米国の株価調整やグローバルな株価調整が起こるでしょう。

現時点で株価に過熱感はないと考えていますが、この米国長期金利の乱高下というシナリオは年末にかけての可能性の低いながらも重要な注意シナリオの一つとは考えています。

日経平均の場合

日経平均にも過熱感はまだないと考えています。

理由は、今回の上昇の恩恵を一番受けているのは日銀のETF買いであって、個人投資家がこの上昇で儲かってニコニコしている、という状況ではないと考えているからです。

日経平均が上昇していると、どうしても自分のような古い人間は一般投資家がえらく儲かっているような気になります。

しかし現在の日本株マーケットでは、日経平均はヘッジファンドやプロ投資家が流動性の高い日経平均先物で勝負している特殊な指数になっています。

また日銀のETF買いも日経平均の株価指数としての意味を変えてしましました。

もはや、日経平均だけが上がるイコール投資家は儲かっている、という状況だと単純には言えません。

昔の個人投資家のイメージは、トヨタなどの日本を代表する株を売買するお金持ち、もしくは小金持ち、というものでした。

ですから日経平均が上昇イコール個人投資家が儲かって調子に乗ってその後に大きな下げを食らう、という展開が多かったわけです。

でも現在の個人投資家の売買の中心は、日経平均に採用されているトヨタなどの大型株ではなく、マザーズなどの中小型中心に変わっています。

大型中心の日経平均が上がって儲かるのは、日銀と年齢の高い投資家が中心でしょう。

マザーズ指数と日経平均の動きをまとめました。

ここ数年は、日経が動き出すと外国人やプロ投資家は大きな資金で勝負できる日経先物に資金をシフトし、マザーズ等は振るわない、逆に日経がもみ合うと個人以外の資金も中小型にシフトしマザーズが活況になる、というのが最近の日本マーケットのパターンになっています。

NM指数(日経÷マザーズ)で指標を作ってこちらもグラフにしてみました。

これを見ると、日経上昇とマザーズの上昇のサイクルが違っているのがわかります。

もう一つ9月以降の日経平均とマザーズの動きです。

こちらを見ると直近はオレンジの線が上昇し、日経の方がマザーズに較べてアウトパフォームしているのがわかるかと思います。

日経平均は利食いが出てこないで新規の買いが続いているから過熱感がある、と言われますが、マザーズを見ると個人投資家は利食いに出ています。

自分の周りを見てあまり過熱感を感じていないのは、個人投資家が日経平均の上昇のわりに儲かっていない、もうポジションが残っていない、からです。

日本株に過熱感が出るとすれば、

  1. 日経がもみ合う中でマザーズなどの中小型株が上昇して追いついてきてから
  2. 中小型をあきらめてみんなが大型株中心のトレードになりさらに日経が上昇してから

になってからでしょう。

現在のマーケットの感じだと、外国人主導が続きそうなので、中小型株は報われない相場が続きそうです。

現物株中心であれば、大型株で勝負するしか大きな上昇に乗る方法はなさそうです。

ですから上の2の大型株中心の相場になるパターンからの調整の方が可能性は高そうです。

まとめ

日米ともにあまり過熱感を感じない相場になっています。

ですから多少の調整はもちろんありますが、過熱相場からの大暴落、というシナリオになる可能性は低いと考えています。

(ただしいつものように自分はある程度のプットはポジションの中に保険で抱えています。これはメインシナリオとは関係なく持っているものです。)

現在のグローバルな株高は米国の低い長期金利が支えられていると考えています。

一方で徐々に米国の長期金利が上昇する局面になってきている可能性があります。

米国長期金利が上昇してもそれが緩やかであれば、ソフトランディングとなり米国株は時間をかけてもみ合いながらの調整、日本株は日銀ETF買いの効果でじり高、と考えそれをメインシナリオとしています。

米国長期金利が急激に上昇するような局面については注意しておく必要はあると考えています。

ただその場合には、FRB含め各国の中央銀行が放置せずに対処するでしょうからそのシナリオの可能性を恐れる必要は全くありません。

ただし中央銀行の舵取りが一つ間違えると大きな混乱が起こりうります。

起こる可能性は非常に低いけれど、それが起こった場合には非常に大きな影響があるブラックスワンシナリオとして、思考実験だけしておく必要はあるでしょう。


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