NISAと言えば、個人のキャピタルゲインに税金がかからない口座です。
一般には、
- 倒産しそうにない安定的な大型株
- 配当利回りの高いディフェンシブ
などが好まれて買われています。
ただ10月の大きな上げ相場では、少し景色が違っていました。
以下は11月23日に出したメルマガの内容を少し書き足したものになります。
NISAの買い付けランキングを公表しているネット証券は?
NISAの銘柄と言えば、高配当銘柄を淡々と買われている、と単純に思い込んでいました。
しかし10月の上昇相場では少し違ったようです。
カブドットコム証券とSBI証券は、NISAの買い付け銘柄のランキングを公表しています。
カブドットコム証券が月間ベース、SBIは週間ベースを公表しています。
基本的にはそのデータの内容と他のネット証券も違いはないでしょう。
2017年10月の上昇相場でNISAで買われていた銘柄は?
さて10月の大きな上昇相場でNISAで何が買われていたと思いますか?
カブドットコム証券もSBI証券もほぼ同じような銘柄がランキング上位になっています。
カブドットコム証券の10月の上位10銘柄は以下の通りです。
見にくいですが、銘柄コード、銘柄名、市場、予想配当利回り、と言う順番を貼り付けています。
1 7201 日産自動車 1部 4.77%
2 5406 神戸製鋼所 1部 –
3 6178 日本郵政 1部 3.82%
4 3197 すかいらーく 1部 2.31%
5 8411 みずほフィナンシャルグループ 1部 3.63%
6 1357 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 ETF
7 2928 RIZAPグループ アンビシャス 0.31%
8 7270 SUBARU 1部 3.81%
9 8136 サンリオ 1部 2.98%
10 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 1部 2.34%
配当利回り的に高いものが多いですし、相当突っ込んだ神戸製鋼なども入ってきています。
SBIでは東芝なども買われていました。
安全な資産でという投資とは別に、大きなキャピタルゲインを狙ったものも多いようです。
対面の証券会社などでは少し違う可能性はありますが。
ここで注目なのは6位のダブルインバースです。
上げ相場の中でNISAでダブルインバースを買う。
これはもう長期投資というよりも、短期で税金なしで儲けよう、というポジションに感じられます。
短期の売りで手っ取り早く稼げそうに思ったセミプロの投資家が、余ったNISA枠で今年最後の勝負をしていた、という感じではないか、と想像しています。
いかに上げ相場の中で、個人投資家が売り向かっていたか、という証拠だと思います。
ちなみにSBI証券もランキングの銘柄はほぼ同じです。
ダブルインバースは第1週から
5位→5位→3位→2位→7位
と推移しています。
大暴落をずっと言っている某ブロガーが、
この上昇で売り向かっている自分はプロで、
ここで買って儲けているのは素人のみ、
みたいな発言をしていましたが、普通に個人投資家も売っていたわけですw。
これを見る限り、10月から11月にかけて強烈な踏み上げが続いたのも不思議ではありません。
日経レバの後に買われた銘柄は
ちなみにカブドットコム証券は月間ベースなので、まだ11月のランキングは出ていませんが、SBIは週間ベースなので今月の様子も公表されています。
(メルマガを書いた時は17日までの分しか出ていませんでした。)
その後の11月6日からは、2週続けてダブルインバースは出てきていません。
ただお約束のように、インバースとは逆の1570のダブルレバが2週続けて7位に食い込んできていますw。
押してダメなら引いてみな、という感じですね。
そしてその後の天井打ち。
これも今考えると高値が近かったサインだったのかもしれません。
また来週には今週のNISAの買い付けランキングが出ますので、ちょっと注目しています。
たぶん押し目買いで1570が入っているのではないか、と考えています。
メルマガに書いた後にランキングが出ました。
予想と違って、先週はレバもダブルインバースもランキングされておらず、いったん平常化しています。
ここで押し目買いのレバが入っていないのは、次の上昇にとっては好材料です。
マーケットを考える材料はいろいろなところに転がっていると思ったしだいです。
日経レバやインバースの動向について
いまや日経レバやインバースなど指数型のETFの動向は、先物の動向以上に大切な情報になっています。
この手のETFについても、機会があれば記事にしたいと考えています。