オプション取引で必ず必要な関係式に、プット・コール・パリティがあります。

急いで式だけ知りたい、という人のためにまずは式を書きます。

オプションと同じ限月のmini先物価格 = 行使価格 + コールの価格 - プットの価格

先物とコール、プットの限月はすべて同じでなければいけません。

急いでいて、式だけではよくわからない、という方は、こちらをクリックしてビデオで確認していただいた方がわかりやすいかもしれません。

金融工学の教科書などでは、先物を使わず原証券を使い、行使価格を金利で割り引いています。
現物指数を使うのも理論的には正しいのですが、日経オプションをやるうえでは実践的ではないですね。

特に満期までに3月末、9月末などの配当が大きい日をまたぐ場合は、先物と現物では価格に大きな違いがあります。

日経のmini先物はすべての限月がそろっているので、ぜひmini先物の価格を使ってプットコールパリティを計算しましょう

プット・コール・パリティは式だけを見ていても理解しにくいと思います。

でもグラフにコールとプット、先物の最終損益線を描いてみると一目瞭然だったりします。

ここではまずは計算、そのあとでグラフによる説明をしていきます。

プットコールパリティはインザマネーのオプションの計算に使う

オプション初心者が買ったオプションが大暴騰してせっかく大儲けしても、インザマネーになったオプションを上手くトレード出来ないと利益確定できません。

オプション初心者がインザマネーのオプションを売買するときには、次のような問題があります。

  • インザマネーのオプションは売り板、買い板ともにないか、あっても大きく開いている
  • インザマネーのオプションの現在値は、ほとんど出来高がないので現在ついた値段ではなく理論値とかけ離れている可能性も大きい

つまりインザマネーのオプションは板も現在値も当てにはならない、ということです。

インザマネーは同じ行使価格のアウトのオプションと先物価格がわかれば計算できる

コールがインザマネーであれば、同じ行使価格のプットはアウトオブザマネーになります。
プットがインザマネーであれば、同じ行使価格のコールはアウトオブザマネーになります。

アウトオブザマネーのオプションは、板もそろっていて現在値もほぼ理論値に近いはずです。

その板があり頻繁に値段のつく、アウトのオプションと先物の価格を使ってインザマネーをプットコールパリティから逆算するわけです。

プットコールパリティを使ったインザマネーの理論値計算例

2017年9月11日の引け時点のオプションと先物の価格です。

この表を使って10月限21000円プットを計算してみましょう。

option prices

2017/9/11 10月限オプションと

まずプットコールパリティの式をもう一度確認します。

オプションと同じ限月のmini先物価格 = 行使価格 + コールの価格 - プットの価格

インザマネーのプット以外の価格を確認すると、

  • オプションと同じ10限月のmini先物価格は19420円
  • 行使価格は21000円
  • 21000円コールの価格は3.5円(買い気配3円と売り気配4円の平均を取った)

となります。

これを式に当てはめるだけです。

19420円 = 21000円 + 3.5円 - (21000円プットの価格)

となりますので、21000円プットの価格は1583.5円と計算されます。

21000円プットを売りたいのであれば、1590円から1580円程度に指値をしましょう。
5円から10円くらい理論値が上がれば、その5円から10円のサヤを狙った裁定業者があなたの売り指値を買ってくれるはずです。

10月限18000円コールも同様にして計算してみます。

  • オプションと同じ10限月のmini先物価格は19420円
  • 行使価格は18000円
  • 18000円プットの価格は57.5円(買い気配55円と売り気配60円の平均を取った)

19420円 = 18000円 + (18000円コールの価格) - 57.5円

という式から、18000円コールの価格は1477.5円、となりますので、1480円か1470円くらいに指値をするとよいでしょう。

ここで注目してもらいたいのは、日経の現物指数は19545.77円と先物と大きな乖離があるということです。
これは9月末の配当分がほとんどなのです。

もしプットコールパリティで先物ではなく現物指数を使ったら、125円程度理論値と違う価格が計算されてしまいます。

ここは本当に注意が必要です。

プットコールパリティの理論的背景はグラフを見てみよう

まずは簡単なところから行きましょう。

先物が19500円の時に、19500円のプットとコールを使って合成先物の買いを作ることを考えます。

満期において先物の買いと同じ損益線を作るので、コールの買いとプットの売りを組み合わせれば良さそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょうど19500円のところがゼロになっていれば、19500円コール買いと19500円プット売りのグラフを重ねると先物と同じになりそうです。

 

 

 

 

 

 

つまり、先物 = コール買い + プット売り = コール - プット、というわけです。

上の例の場合、コールとプットの価格を便宜的にゼロにしています。

コールもプットも値段がゼロの時に、合成してできた先物が損益がゼロのなるのは、プットもコールも損益がゼロになるところ、つまり行使価格のところになります。
ですからプットとコールの価格がどちらもゼロの時には、合成してできたポジションは、行使価格の19500円で先物を買ったのと同じになるわけです。

コールの価格とプットの価格が同じ場合には、コール、プットの価格が結局ゼロ円でも100円でも、コール買いで支払う金額とプット売りで受け取る金額が同じになります。
ですから合成してできたポジションは、行使価格である19500円で先物を買ったのと同じになります。

もしコールとプットの価格が違うとしたらどうなるでしょう。

例えばコールの価格を150円、プットの価格を50円とします。

19500円の先物買いと同じ損益線を作るためには、コールを買ってプットを売ればいいので、コール買いで150円払ってプット売りで50円もらうので、トータル100円の支払いです。

トータル100円払って作ったポジションは、行使価格19500円の先物買いと100円の支払いが組み合わさったものになります。

19500円で先物を買って100円支払うということは、結局19600円で先物を買ったということと同じになります。

先物の価格(19600円)= 行使価格(19500円) + コール価格(コール買いの支払い150円) - プット価格(プット売りの受取50円)

となり、プット・コール・パリティと同じ式になりました。

19500円のコール買いとプット売り、そしてその2つを合わせた合成ポジションをグラフで見るとこんな感じです。

 

 

 

 

 

 

まとめ

プット・コール・パリティを使うと、流動性のないインザマネーのオプションの価格を計算することができます。

まずは式を見ながら計算できるようになりましょう。

その時は必ず同じ限月の先物価格を使うことに気を付けてください。

公式に当てはめて計算することは大切です。

その一方でその背景にある考え方を理解しておくと、公式をいちいち探さずに計算することができますし、変な間違いをする可能性も低くなります。

ぜひ一回はプット・コール・パリティの考え方の背景を見ておきましょう。

その時には損益グラフを見ながら、コール買いとプット売りが先物になるということを目で確認するとわかりやすいと思います。

ぜひ一度試してみてください。

 


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