日経オプションの嘘と罠

オプション投資で勝率96%!

株やFX、先物などの取引に疲れた時、YahooやFacebookに
ネット広告があらわれます。

普段からトレード関連の検索が多いので、僕のネット広告は
ほとんどそういった商材ばかりです。

しかも興味半分にクリックしてしまうので、さらにその手の
広告が多くなるという悪循環です。

あなたも普段なら胡散臭いと思うでしょう。

でもトレードで負けが込んでいて、
「トレード 損失 どうしたら」とか、「トレード 勝つ」などの
検索をGoogle先生にお願いするときにそういったネット広告は
あなたに忍び寄ってくるわけです。

トレードが上手くいかないので、検索しているワードを
狙って広告は打たれているわけですから、あなたも弱った心で
とりあえずポチっとクリックしてしまうでしょう。

でも少し待ってください。

本当にその商材で儲かるのでしょうか。

確かにどんな商材も真実は含まれています。

でもそこに語られない真実としての嘘や罠が隠されている場合がほとんどです。

この記事では、オプション取引についての、語られない嘘や罠を紹介します。

日経オプション取引は普通の株式投資とは違う

日経オプション取引は普通の株式投資とは違います。

通常の株式は、株が上がれば儲かり、下がれば損をします。
もちろん信用取引を使えば、下がれば儲かり、上がれば損をする、
という戦略も立てることができます。

でも結局、マーケットの上げ下げを考えてそれを当てることができるか、
ということが株式投資の一番大きな損益要因になります。

一方でオプション取引は

  • 株価の大きな上昇があれば大儲けだけれど、それ以外だと小さな損失
  • 株価の大きな下落か上昇があれば儲かるけど、動きがなければ損失
  • 少しだけ株価が上昇すれば儲かり、それ以外だと小さな損失
  • マーケットが大きな上昇や大きな下落さえなければ少しの儲け、
    もし大きな変動があれば大きな損失

など、いろいろな戦略をたてることができます。

例えば、米国大統領選挙の前には、

選挙当日に大きな動きがなければ若干の損失だけれども、

もし日経平均が上下どちらかに5%以上動けば儲かる

という戦略も取れたのです。

通常の株式の取引では、トランプが勝つと予想して売りポジションを持ち、
トランプが勝てば大きな儲け、もしクリントンが勝てば大きな損失、
というポジションしか取りようはありません。

このようにオプション取引は普通の株式投資とは違うメリットや
独特のリスクがたくさんあります。

だからこそ日経オプションは、普通の株式投資に慣れた人にとって
難しいとも言えるし、情報商材の嘘やオプション取引独特の罠には
気を付けないといけないのです。

嘘と罠 その1 勝率が高いから勝てる

勝率が高いこととトータルで儲けられるかどうかは別です。

オプション理論は投資家が予想する株価の確率分布に基づいて価格が決まります。

ですから確率96%で勝てる戦略を作ることは難しくありません。

勝率を10%にしたいのなら10%の勝率の、80%にしたいのなら80%の勝率の
戦略を作れるのがオプション取引の魅力でもあります。

もちろん
勝率が高い = リスクが少ない = リターンは少ない
勝率が低い = リスクが大きい = リターンは大きい
という関係が成り立ちます。

この関係は皆さん理解していると思います。

でももう一つの真実、

リスクとリターンを確率で掛け合わせた期待値は
効率的なマーケットでは理論上は同じ

ということを、あなたは本当に理解していますか。

オプション取引理論は
市場が効率的でリスクなしでは儲からない、という当たり前の理論と、
確率論とをベースに作られています。

その理論の上では、リスクとリターンはバランスがとれているのです。

勝つ確率の高い取引であれば、負けた時の取引の損失の大きさで
全体のバランスがとれるようになっています。

例えば、確率95%で100円もらえる取引の裏側には、
確率5%で1,900円損するリスク、罠が理論的には存在しています。

95%の確率 × 100円 = 5%の確率 × 1,900円
となっているわけです。

ですからこのオプション取引を何回も繰り返していれば、
95勝5敗(19勝1敗)を繰り返しながらトータルの損益見込みは
ゼロになっていくのです。

勝率とトータルでの利益は別なのです。

嘘と罠 その2 大きく動けば小さい資金が100倍にも1000倍にもなる

小さな資金で大きな利益を得るということは、
オプション取引の一番のメリットだと僕は考えています。

小さな資金が大きな利益を生み出すことは真実なのですが、罠があります。

本当に1,000倍になるような取引をできるか、ということです。

勝率とリターンやリスクの関係を先ほど書きました。

小さなリスクで大きく儲ける戦略は、勝率が極めて低いのが当たり前です。

ですからこの戦略を普段からトレードするには、負けが続いても折れない心と、
多少の損が続いてもビクともしない財力の2つが必要です。

しかも小さい資金で大きく儲けるには、
誰もが予想もしていなかったような出来事で
マーケットが大混乱しなければなりません。

しかし誰もが予想できないことは、自分も予想できないのです。

過去リーマンショックの時には、1,000倍になったプットオプションもあります。

過去を振り返って買う想像はできますが、同じ場面で買える人はほぼいません。
予想している人がいなかったからこそ、のちに1,000倍になるほど低い価格に
放置されていたのです。

自分の経験上、買ったオプションが100倍以上になることは何回もありましたが、
それだけを持っていたのではなく、所有している株のヘッジのためだったりするので、
結局トータルでの儲けはそこまで大きくはありませんでした。

過去のシミュレーションでの1,000倍は、あくまでそういうこともあった、
というだけのお話です。

あなたが実際に持っていたら、10倍、いや5倍、いやいや2倍でも利食ってしまいませんか?

大きなイベントや大暴落の最中に、損失限定で確率は低いけれど数倍にはなりそう、
という時にのみ、オプション戦略を使うのが現実的なのです。

嘘と罠 その3 オプション売りは儲かる

嘘と罠 その1の勝率とリスクリターンの関係に矛盾する話でもあるのですが、
少なくとも過去のデータだけ見れば、オプションの売りは確率以上に儲かっています。

この理由は、
オプションの買い方がボラティリティを買うという行為にはプレミアムがついているから、
と僕は考えています。

ボラティリティを買うことにプレミアムって何って感じですよね。

具体例で話をします。

あなたは宝くじを買いますか?

確率では期待値という考え方があります。

宝くじの期待値というのは、
宝くじ全体の売り上げの何パーセントが賞金として払い戻されるか
という数字です。

計算してみると、くじの売り上げの44%程度が賞金になっているようです。

ですから年末ジャンボを連番10枚買うと、1枚300円で3,000円ですが、
確率論で言うとその3,000円はすでに理論的には1,300円程度の商品ということになります。

買った瞬間に1700円もマイナスになるわけです。

数学科出身の僕の友人が宝くじを買わない理由は期待値がマイナスだから、
だそうです。

でも期待値だけが価値なのでしょうか。

宝くじを買う人は期待値を考えてはいませんが、
国に持っていかれる金額が大きく割に合わない
モノだということはわかっていると思います。

でも宝くじを買う人々は、少ない資金が大きな資金になる可能性がある、
ということに価値を見出しています。

そしてその価値にお金を払っているのです。

少ない資金が大きな資金になる可能性がある、はどこかで聞いたフレーズです。

嘘と罠その2で書いたフレーズです。

オプション買い戦略自体がボラティリティに価値を見出して、
その価値にお金を払っている人に支えられている戦略なのです。

ですからオプション売りはそれなりに期待値の高い戦略なのです。

ただし過去においては、という但し書きが必要です。

期待値は、確率のブレが気にならなくなるくらい繰り返した時に初めて意味を持ちます。

例えばカジノのルーレットやブラックジャック、ポーカーなどがそうですね。
テーブル単位、1時間単位や、もしかすると1日という単位で負ける時が
存在しても、1か月、年間でみれば必ず確率的に正しければ儲かります。

ではマーケットでのトレード、オプション取引の歴史はどうでしょう?

確かに、毎日トレードはされているものの、本当に期待値で語れるほど
大きな数の値動きがあるか、というのはわかりません。

過去のLTCMの破たんやクオンツショックと呼ばれるマーケットでの出来事は、
過去のデータから見て何万年に1回の確率のことが起こった、
などと言われます。

株式や債券の値動きよりもサンプルの少ないオプション取引で、
過剰に期待値を重視しすぎるのは問題があります。

過去のシミュレーションから出てくる期待値は非常に大切で、
トレード戦略の基本になるものです。

ただし、少ない過去データからの期待値を使う際には、
必ず大きなリスクが起こらないように気をつける必要があります。

過去の限られたデータを見ると現時点では優位な期待値の戦略でも、
その優位な期待値をゼロに戻すようなバランスをとる大きな損失が、
近い将来起こらないという保証はないのです。

現時点ではオプション売りの期待値はプラスです。
そしてその理由も理屈をつけられないこともないです。

でも大きな見えないリスクがその裏にはあるということを
意識してトレードするべきです。

オプションを始める人への3つのアドバイス

オプションには普通の株式投資とは違うメリットやデメリットがあります。

その独自のリスクの観点から、オプションを始めるときに注意するべき点を
3つまとめました。

オプション売りは最小限にとどめる

オプション売りは現実的には勝ちやすい戦略です。

しかしリスクとリターンの関係を忘れてはいけません。

理論的には、確率95%で100円もらえる取引の裏側には、
確率5%で1,900円損するリスク、罠が理論的には存在している、
と前に書きました。

このサンプルで言えば、20回やれば19勝1敗のペースで勝ち続けるわけです。

でも何回も繰り返すだけの資金のない普通の投資家にとって恐ろしいのは、
たまたま最初の方で1敗が出てしまい、1,900円の損失を出してしまうと、
取り返しのつかないことになるということなのです。

「東日本大震災 オプション 破産」などと検索すると悲惨な例がたくさん出てきます。

当時と違って現在は証券会社の建玉制限が厳しくなったので、
破産というところまで悲惨なことはおこりにくくなっています。

ただ、売りには大きなリスクがある、ということを踏まえて、
最大損失額を抑えた取引を心掛けてください。

具体的には、売りはスプレッドのみにすることをお勧めします。

マーケットでは、あなたが思っている以上の予想外のことは必ず起こります。

売りばかりやっていると、大きな変動に対応できない

初心者が売り戦略ばかり行う他のデメリットとして、
売りでスタートすると大混乱時に資金を飛ばしやすい
ということがあります。

ある程度のオプショントレードの経験があれば、マーケットが混乱して
損失が膨らんでも売りを手じまうことはできます。

でも初めから勝率の高い売り戦略ばかりでスタートしてしまうと、
勝つことにのみ慣れていて、負けた時に対応ができなくなり
損失を膨らましてしまいます。

トータルで勝つことを目標にしている人は、勝ったり負けたりしながら、
負けた時にどのように「うまく負けるか」というトレードで一番大事な能力
身につけていきます。

しかし勝率の高いオプション売り戦略ばかりやっている初心者は、
トレード一番大切な「どうやってうまく負けるか」という経験値が
低くなりがちです。

その結果、損切りできずに我慢し続けたり、ナンピンで売り乗せをしたり、
コール・プットの利益になっているほうだけを利食ってみたり、といった
やってはいけないことをしてしまいます。

勝率の高いオプション売り戦略を通してオプション取引を始めるのはいいのですが、
そればかりを繰り返して、結局数年に1回の大きなマーケット変動で退場する人を
会社員時代に何人も見てきました。

マーケットが動き出したら取引をやめればよい、その時は買い戦略をやればよい、
などと初心者が考えていたとしたら、それは大きな間違いです。

オプション売り戦略を中心にしている人は、マーケットが大きく動いた時には
普段の利益から較べると相当大きい損失を必ず抱えているはずです。

初心者がそういった含み損を抱えた状態で、初めて大きなマーケット変動を
体験するというのは非常に危険なことです。

僕がトレード経験が浅い人にオプション売りをあまり勧めない理由はそこにあります。

オプションは万能ではないことを理解する

オプションは損失限定のポジションを取れるから、という理由で、
イベント前やマーケットが動き出すと、やみくもにオプションを買う人がいます。

僕が会社員時代に一番困ったのは、普段トレードをしていないお偉いさんが、
マーケットが暴落するとコールを買え、と言ってきたことです。

確かに損失は限定なのですが、その損失が結構ハンパない金額なのはわかっていますか、
というのが僕の答えです。

オプションは保険なので、混乱時にはどうしても保険料が高くなります

保険料が高い時に保険に入ってもあまりメリットはないかもしれません。

またお偉いさんが暴落相場で強気になる局面はマーケットが落ち着く
兆しを見せてくるときでもあります。

保険はイベントがなくなると急激に価値を失います。

オプション価格も同じで、混乱が落ち着くと急激に価格は下がります。

多少保険料が高くても混乱の最中に買うのであれば利用価値はあるし、
逆に混乱が収まる気配がある中では多少保険料が安くなっても買ってはいけません。

では保険を買う価値があるのかどうかを判断するには、どうすればよいでしょうか。

それにはボラティリティの理解が重要です。

オプション取引を始めるとボラティリティという用語が大切だということを
すぐに理解すると思います。

ボラティリティは裏にある確率の話なども含めて理解する必要があります。

けっしてテクニカル指標のように高い、安いだけで論じてはいけないものです。

損失限定や勝率が高いなどの性質に騙されないように、オプション取引では
ボラティリティの理解が重要になってきます。

オプションは万能ではありませんが、ボラティリティを理解して利用すれば
マーケット環境に応じて、株のトレードだけでは作れない戦略を取ることができます。

オプションの性質だけに注目して何でもできるとは思わず、
初心者にはボラティリティについて勉強することをお勧めします。

利益確定はこまめに

オプション取引は小さな金額で大きな投資元本を動かすレバレッジの効いた取引で、
損益の動きが大きくなりがちです。

ですから大きな利益を1回で狙うよりも、こまめに利益を取っていくことをお勧めします。

オプションの売りは、1回売って満期まで持って終わり、とせずに、
ある程度のプレミアムになれば利食いをし、また次の限月や違う行使価格の
オプションを売ることを検討するのがよいでしょう。

一方で、オプションの買いは正直難しい取引です。

一番の理由は、利益が出るときには大きな含み益が乗っている時間が短く
売りどころを逃すと急速に利益が減っていくからメンタル的に非常に疲れるからです。

オプション買いは利益が出るとレバレッジが効いており、さらに株価が動けば
もっと儲かる、という欲が出てきやすい取引でもあります。

オプション買いでさらにもう一段の利益を狙うのであれば、
上手く利益が伸びなかった時にどこで利益を確定するか決めておきましょう。

人間は心理的に、含み益が消えるとゼロから損になるよりも大きなストレスを感じます。

そのストレスによって、もう一度戻ったら売ろう、などの間違えた判断をしやすくなります。

しかしオプション買いは、動きが止まった瞬間に、値動きの面からも時間の面からも、
非常に不利な状況になっています。

このことを忘れずにしっかりと利益を確定し、次のチャンスを狙うことは大切です。

オプションでは売り、買い、どちらもこまめに利益を確定し、
次のトレードにつなげていく必要があります。

まとめ リスクとリターンは結局バランスが取れている

オプションは株式投資とは違う部分がいろいろあります。

特に確率論が値段の動きに関係あるという点が一番大きな特徴です。

その根本にあるのは、確率を考えればリスクとリターンの関係は
バランスが取れているという考え方です。

勝率が高い = リスクが少ない = リターンは少ない
勝率が低い = リスクが大きい = リターンは大きい

この関係は普通に皆さん知っていることです。

効率的な市場では、
勝率が高い戦略も、勝率が低い戦略も、どちらも期待値が同じで有利不利はない
ということは、理解されていないことが多いようです。

よくオプションプレイヤーで議論される、
オプションは売りがいいのか、買いがいいのか、という議論では、
どちらも期待値が同じだからマーケットで価格がついている、ということが忘れられています。

どちらかの戦略に偏ることなく、自分のマーケット想定を考えながら
自分にとって今オプションを売るべきか、買うべきかを考えることが
初心者であれ、経験者であれ、一番大切だと考えています。

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