選挙前後の流れの備忘録

衆院選終了後も日経の上昇は続いています。

今回の選挙というマーケットイベントで気づいたことをまとめてみました。

イベントには種類がある

イベントと言っても、いろいろな種類があります。

自分はイベントを分類する基準を2つ持っています。

  1. 日程が決まっているかどうか
  2. ニュースがどのように織り込まれるものか

だいたいこの二つでイベントを分類して戦略を立て、オプションのトレードをしています。

ちょうど先日、あるセミナーの特典ビデオとしてオプションをどう使うかを作成しました。

そのビデオでもこの日程とニュースの織り込み方の2つを軸に、オプションをどう利用するか、を解説しました。

今回の衆院選は、

  1. 日程は決まっている
  2. ニュースは徐々に織り込まれるが、結果が本当に出てからさらにマーケットは修正される

というパターンです。

特にマーケットが休場の土日に結果が出る選挙は、事前予測の流れ、結果が事前予測とどう違っていたか、がポイントになってきます。

2017年の衆院選

今回の選挙は10月22日(日)に実施されました。

選挙の情勢の流れは、

  1. 解散前は、自民党は議席を減らすだろうが、与党有利
  2. 解散後は、希望の党が出てきて民進党と合流したことで、自民はもしかすると大敗かも・・・
  3. 選挙1週間前の土日には、希望の党は失速、与党大優勢の事前予測
  4. 選挙前の3~4日は、反自民の動きもあり、接戦の多い選挙区も多く、与党優位の流れは少し止まったとの事前予測
  5. 実際の選挙は与党大勝

というものでした。

選挙期間の日経平均の流れ

選挙前の株式マーケットは、北朝鮮問題から日経は一時19000円台前半まで下落していました。

その後、徐々に北朝鮮問題を消化し、衆院解散を期に日経は上昇に転じます。

その後も希望の党という与党に不利な材料が出ても、マーケットは希望の党がそこまで議席を取れるのかという半信半疑のまま、日経はじりじりと上昇しました。

その後も与党が再び優勢になったこと、NYダウや欧州株が史上最高値更新と海外株式マーケットが好調だったこともあり、日経平均は14日連騰という大きな上昇トレンドになりました。

通常はこれだけ大きなトレンドになれば、ロングポジションもショートポジションもイベント前に整理されるはずです。

特にショートポジションの損失は大きく、ロスカットせざるを得ない状況であり、選挙というイベントの前にいったんは手仕舞うのが普通です。

しかし今回はいくつかの要素で、特にショートポジションは大きな評価損を抱えたまま選挙を迎えることになったと考えています。

  • 日経平均で10年以上何度も跳ね返された21000円という大きな抵抗ラインがあったこと
  • その大きな壁の21000円を突破したとは言え、選挙前の一時的な現象で、ダマシかもしれないという望みを持ちやすかったこと
  • 選挙前最終週になって与党の勢いが少し鈍くなり、与野党決戦区での状況次第では波乱もありうる、という報道が出てきたこと
  • 北朝鮮問題という、ミサイル一発で大きくマーケット環境が変わりうるイベントがあり、どうしても強気一辺倒になりにくい大きな要因があったこと

21000円の壁については、時間をかけずにあっさりと突破したことも、出来高がこなれていないのでダマシではないか、と考えやすい理由になっていたと思います。

21000円の壁については以下の理由が大きく、あっさりと突破したものと考えています。

  • 10月SQのタイミングが21000円にかかる時で、上値の重さを考えてネイキッドショートが多かった20500円以上のコール売りが抵抗が大きかった21000円を突破する原動力になったこと

以前にもブログで触れています。

21000円を越えてからの想定シナリオ(今週の想定)

2017.10.16

選挙後の流れ

選挙前の金曜日は、ザラ場は21400円程度、イブニングは21500円程度で動いていました。

そこから週明けは一気に21700円台でのスタートとなりました。

選挙前の与党の失速予測とは逆に与党の大勝だったことを織込みにいった形です。

ポジションについて

選挙前に組んでいたポジションは、

  • 21750/22250/22750のコールフライの買い
  • 20750/20000の1X2のプットレシオ買い(20750円買い、20000円売り)

でした。

与党が勝った場合も長期上昇トレンドの後なので、21750円から22000円レベルまで上昇してその後はもみ合いと考えていたのでコールフライを作りました。

また下落の場合も21000円を少し割るレベルまでと考えていたことと、Skewが高かったのでプットレシオが合理的と考えていました。

もっと下の行使価格のプットをだいぶ前に買ってほぼ価値がなくなっていたものが結構あったので、レシオでも問題なし、という判断も入っています。

ちなみにどちらも短期と割り切っていたので、選挙後に手仕舞いして終了です。

コールフライはその後も持ちづづけていれば、もっといいところで外せたのに、という想いもありますが・・・。

衆院選挙後のマーケット見通し

2017.10.23

選挙後にもう一段高

実は選挙後にはメルマガで以下のような見通しを出していました。

  • 選挙前から引っ張ってきた大きな評価損のショートポジションと、どこで利食おうか迷っていた評価益の大きなロングポジションが、選挙イベントが終わった後のギャップアップである程度整理された
  • 大きな評価損を抱えたポジションがなくなったので、今後の動きは強烈な踏み上げを伴わないのでもみ合い中心になる

完全に外れていますねw

その翌日の火曜日のメルマガでは以下のようなことを書いています。

ただし昨日はいろいろ目につくことはありました。

1、ボラティリティが全般的に高くなった

2、特に期先のコールのボラティリティ高い

3、NT指数が縮小しながらの上昇となった

4、マザーズ指数とマザーズ先物の乖離が縮まった

イベント明けの月曜日に既存のポジションが整理されて、いったん小さな値幅で利食いの出る新規の売り買いポジションが多くなり、マーケットはもみ合いになる、というシナリオを書いていました。

しかしそれは間違いだったようです。

ここでは細かい解説は省きますが、これらの現象は外国人投資家の買いが入っている可能性があるということをメルマガでは解説しました。

以上が選挙後の自分の考え方だったのですが、まとめると以下の通りになります。

  • 選挙前までの強い上昇トレンドで売っていて損切りしていなかった最後の売り方も、選挙明けでさすがにポジションを手じまった
  • その後はもみ合いが続くと考え、月曜は寄付き後はいったん落ち着いた相場になった
  • しかし火曜日に下落して始まったものの、結局は前日比プラスの強い相場だった
  • 火曜日のマーケットで見られたいくつかの現象は外国人買いを示している可能性があった

そして自分は素直に乗れず、買いそこなってしまった、というオチもあります・・・。

選挙後の2週間半で22400円まで上昇

選挙でいったん落ち着くかと思われましたが、結局上昇基調は変わらずでした。

11月初日には日経は400円を越える上昇となり22410円での引けとなっています。

11月1日の寄付前のメルマガには書きましたが、ポジションは昨日やっとデルタを買えた状態です。

最後のチャンスに買えた、というところでしょうか。

今回の教訓

この2週間半の間、メルマガ等で再三自分に言い聞かせていたのは、

今は非常に強い上昇トレンドにいる、

だから安易にショートから入ってはいけない、

ということでした。

先日、ある歩合ディーラーの方と飲みに行ったのですが、上昇のピッチが速いくて売りたくなるけど買いから入るしかないんだよね~、わかるわかる、みたいな会話をしました。

2人の共通認識は、大きな買いが入った日に大きく上げる相場ではなく、ゆっくりと大きな買いが入り、それに向かったショートポジションが踏むときに大きく上昇する相場だ、ということです。

彼は歩合ディーラーで日計りが中心なので、オーバーナイトはほんの少ししか持たないそうですが、ショートだけは持ち越さないように気をつけているそうです。

今回の教訓はやはり強いトレンドに対しては、少なくとも安易にショートを取らない、ということだったと考えています。

こういった大きな上昇相場はアベノミクス以来なのですが、その時よりも上昇の原因がわかりにくいだけに、どうしてもトレーダーの中の一定数はショートから入りたくなる相場だったと思います。

自分もこういった状況では、どうしても売りから入りたくなるタイプです。

ですから、毎日メルマガに相場は強い、ショートにしちゃいかん、みたいなことを書くことで、宣言したからショートは取っちゃいけない、みたいなブレーキをかける毎日でした。

また一方でなかなか踏ん切りがつかず、デルタロングに傾けきれなかったことも反省点です。

タイミングとしては良いところで先物を買うことは出来ましたが、実際は運がよかっただけなので褒められたものではありません。

この点は次回の教訓にしようと思っています。

ポジションを取って、ダメだったらロスカットする、

というだけなのですが、今回はいいところで買おうという意識を持ち過ぎたのが悪かったと反省しています。

いいところで買うよりも、上がると思ったら買う、下がると思ったら売る、そしてダメならきちんとロスカットする、というのがトレードのプロセスなのに、いいところで買って楽をしようとしたのが何より失敗でした。

押し目を待つことも非常に大事ですが、どこかで時間を決めて踏ん切りをつけて買うということも大切なのに、それが今回できていませんでした。

めったにない上昇相場だったので、もう少ししてからもう一度この上昇を振り返って、今後のトレードに活かしたいと考えています。